私のいとこの28歳の女性はアスペルガー症候群です。
小さい頃から手先が不器用、運動が苦手、友達とうまく遊べない、
しかし好きなことにはのめり込み、好きなスポーツチームの新聞や雑誌の切り抜きを大量にスクラップしたり
好きな音楽を1日中聞き続ける・・・といった偏りのある特徴がありました。
見ていて、総じて不器用というかムラのあるタイプに思えました。
しかし、学校の成績は悪くなかったので両親はまったく気にせず放置していました。
実は、本人は困ったことがあっても何をどうしていいかわからない、
どう相談していいかわからないと思っていたようです。
そのような状況ではストレスが溜まります。
それがたたったのか、中学に入ると自分の部屋に閉じこもりがちになりました。
なんとか受験校の高校には進学出来ましたが、入学してすぐ糸が切れたように不登校になってしまいました。
引きこもりは続き、1年遅れで高校を卒業後、専門学校に進学しました。
専門学校でも留年したり、あまり順調にはいっていない様子でした。
就職しても長く続かず数ヶ月単位で退職しては引きこもり、を繰り返していました。
そのようになるおおもとは「アスペルガー症候群の二次障害であるうつ症状」のようでした。
両親はこのようなよろしくない状態が何年も何年も続いているにもかかわらず、
病院受診をすることもなく、いとこの「怠けだ。」「性格が弱い。」「だらしない。」と
ずっと理解をしようとすることなく否定し、尻を叩き続けたのです。
ついに自殺未遂をしたことをきっかけに受診、診断がおりました。
今はジョブコーチのもと、アルバイトからやりなおしているところです。
私は、もっと早くに手を打っていたらと思わずにはいられません。
アスペルガー症候群は人とコミュニケーションを取ったり、物事を順序よくすすめたり、
複数の課題をバランスよくこなしたり、時には人と相談しながらやっていったり・・・
といった社会でのやり方が非常に不得手です。
しかし、対策を取れば本人も周りも楽になるはずです。
長年放置すると私のいとこのように自尊心が低下し二次障害を起こし、悪循環に陥ってしまいます。
やはり、子供の発達障害に関しては両親がどんな小さなことでも気づき、感じ取り、
寄り添って対応していく姿勢が何より大事だと思います。
今は医療機関も支援の制度も充実しています。
問題を見極め、対処法を考え、良いところを最大限に伸ばせるようにするべきです。
どうか良き支え、理解者になってあげてください。