支援する立場に立って考えたこと

私は、発達障害の子供たちを支援する施設で働いていました。

発達障害と一口に言っても、子供たちの状態は個々に違うので、

同じ障害を持っていたとしても支援の形は違います。

一人一人の特徴を覚えることから始まり、個人に合わせた支援を行っていくのですが、

これがまた思う通りにはいかず、試行錯誤な毎日でした。

 

これはどんな子でも同じかもしれませんが、昨日良かったことが、今日も良いとは限らない。

発達障害の子供たちの多くは、気持ちの切り替えが上手くできません。

何か一つダメだと感じたら、そのことに気持ちがとらわれてしまって

気持ちがなかなか切り替わりません。

泣き続ける時間がとても長い子供たちもいます。

 

しかし、施設ではスケジュールが組まれていて流れに沿って行動することが重要なので、

いつまでも泣いている子供に寄り添い続けるわけにもいきません。

何とか気持ちを切り替える方法を学んでもらうしかありませんが、

そう簡単にはいきませんでした。

 

しかし、社会に出れば思うようにいかないことはいくらでもあるということを、

小さなうちから学んでいく必要がある彼ら。

大人になってからの苦労を少しでも軽減できるように、施設では支援を重ねていました。

 

発達障害と呼ばれる彼らのペースを尊重してあげたい。

しかし彼らを一生に渡って私一人で支援できるのかというと、それは出来ないのが現実です。

ならば社会の流れに合わせるしかない。

我が子が社会に出ることは、親御さんにとっての望みでもあります。

 

社会は障害を持っている彼らのペースに合わせてくれるとは限りません。

障害を持たない人の社会で暮らすことは、

障害を持っている彼らがペースを合わせることの方が多くなります。

私自身もそういう社会で生きているのに、施設にいるとそのことを忘れそうになりました。

 

どんな人も自分のペースで生きることが出来たら、

きっと型にはめるような支援をすることもないのだろうな、と勝手なことを思ったりもしました。

ほんの少しの手助けをすることは出来ても、

社会を変えることも出来ないし、自分の無力さを嘆くことはしょっちゅうでした。

 

そんな私の勝手な落ち込みとは関係なく、日々成長していく彼ら。

子供たちは思っているよりもずっと強く、前を向いていました。

大人が勝手にあれこれと思い悩むよりも、

子供たちは自分の人生をちゃんと歩んでいるのですね。

支援する立場の私が、子供たちに教えられることのほうがよほど多かったように思います。


アスペルガーADHD発達障害改善マニュアル




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