演劇会の役と自分との混同

アスペルガー症候群の息子が幼稚園年中だった時、

幼稚園の演劇会で「ねずみの嫁入り」をやりました。

 

息子はナレーターが良かったけど、ナレーターは人気でなれず、

ねずみのお父さん役でした。

 

イライラしながらも毎日練習に励んでいると先生から聞いていたのですが、

だんだんと発表の日が迫ってくると同時に息子の顔色が青くなり始めました。

 

バスで通園していたのですが、バスから降りると一気に気が抜けたのか

真っ青な顔をして歩けませんでした。

自宅から少し離れた所が園バスのバス停だったので、

とてもじゃないけど歩いてはたどり着けません。

 

背の高い息子なので、当時ですでに1年生程の身長。

私は華奢な体格で背負うとどっちが背負われているのかわからないような状態。

それでもなんとか自宅まで連れ帰ると今度はトイレに駆け込み、嘔吐と下痢です。

 

冬だったのでノロとか風邪も疑いましたが、どうも違う様子。

すると息子が「僕は大きくなったらねずみのお父さんになっちゃうの?」と、

聞いてきたのです。

正直爆笑です。

しかし、今にも泣き崩れそうな息子を前には笑えません。

 

「ならないよ。あなたのお父さんは人間だから。

人間は人間のお父さんにしかなれないんだよ。」と説明しました。

「でも、僕は今ねずみなんだ・・・。だから、このまま大きくなったらねずみのお父さんになっちゃうんだぁ~。」

と泣き始めました。

 

うん、まずね、その前にお父さんになるには結婚して子供ができないとお父さんにはならないんだよ。

とか、突っ込みどころが満載でしたが、

言ってもわからないだろうと思い言いませんでした。

 

私がいくら説明してもダメなので、「先生に説明してほしい。」と息子が言いました。

せっかく帰ってきたのに、車で幼稚園へ連れて行きました。

先生が「ごっこ遊びと一緒だよ。○○君は、○○君。ねずみごっこだよ。」

と説明されて、納得。

 

「だから、私がいったじゃないか!!」とは思いましが、

彼の中では幼稚園のことは先生がトップの位置にいるようです。

 

この事件ですべてが解決しました。

年少の時はブレーメンの音楽隊。

その他大勢は泥棒役でした。

最初にどの劇にするか決める時、先生は息子の反応を見るために

紙芝居を読んでくれたそうです。

そこで楽しそうにしていたので、ブレーメンの音楽隊に決めたのに

息子は練習に参加することができませんでした。

 

息子は「泥棒は悪いヤツなんだぁーーーー!」と叫んでいました。

つまり、自分は泥棒役だから、練習に参加してしまうとその「悪いヤツ」になってします。

そんなの嫌だから、怖くて練習に参加できなかった。

 

ただ、言語力に若干遅れがあったので、

年少当時はそんなことまでは説明できなかった。

親としては笑ってしまうけれど、本人にとっては

この世の終わりぐらい大変な問題だったようです。

 

一年の成長を感じます。

「ねずみの嫁入り」はクラスいち完璧に演じ切り、声もしっかり出ていました。

途中舞台上でお友達の立ち位置などを訂正したり、忘れたセリフを教えてあげたり。

まわりのママは「すごいね。上手だったね。」とほめてくれたけど、

「大変だったんだよ~。」と気の抜けた声で答え、なんだかどっと疲れたのを覚えています。


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