発達障害者と結婚について

発達障害者であっても、好きな人ができて、

その方が発達障害について十分理解しているのであれば

結婚することは素晴らしいと思います。

 

ただ、絶対にしてはいけないことがあります。

それは、本人の意志に反して無理やり結婚させることです。

 

私の母親の話をします。

彼女は昭和8年に東京近郊で生まれました。

土地の有力者の一人娘として生まれ、いわゆる本家の墓守娘でした。

中学までいかせてもらい、20歳で親の決めた男性を婿に取ったのでした。

ここまで書くと、ごく普通のお嬢さんのように聞こえますが、実は問題がありました。

 

彼女は発達障害者で、なおかつ学習障害と斜視があったのです。

恐ろしいことに、その事実は彼女の両親「私の祖父母」によって黙殺されました。

世間体を気にする祖父母は、自分の娘が明らかに他の子どもたちと違うと感じながらも、

医者に見せるとか、その件について話し合うとか一切しなかったのです。

 

もちろん、当時ですから「発達障害」といった言葉はまだ世の中にはありませんでした。

祖父母は、ただただ家名に泥を塗ることを恐れていたのだと思います。

混乱したのは母でした。

彼女は一体何がなんだか、問題はなんなのか皆目わからないまま、近所の子供達にイジメられ、

親からは「おまえは、なんの問題もないんだ」と丸め込まれ、

近所の人達からは本家の不幸が蜜の味らしく、見て見ぬふりされ続けてきたのでした。

 

結果、母は自分を守ろうとして他人との間に頑丈な壁を築き、成長してゆきました。

彼女は2度も結婚しましたが、結局うまく行きませんでした。

2度めの夫(私の父)からは「キチガイ、キチガイ」と毎日罵られ、殴られていました

ですが、そのときには、祖父は亡くなっていて、

祖母は娘婿の暴力を近所に知られるのは恥とばかりに黙っていました。

 

私の母は、なんども両親から見捨てられていたのです。

亡くなった父も自分名義の土地をもらえることを条件に婿入りしたので、

それが祖父の死後、土地家屋すべて母の名義に書き換わっていると知って、

その怒りは相当だったようです。

 

とはいえ、婿に来た父には帰る家がなかったため、姑と妻の家に居候する形で、

毎日悪態をついていました。

ですが、過度のストレスがたたったのか、私が5歳の時に病死しました。

 

発達障害のある母は、自分の意志に反して結婚、妊娠、出産、中絶が決められる人生に、

堪りかねたのか娘「私」を絞め殺そうとしました。

ですが、その殺人現場ですら、祖母が「やめろ、コが死ぬ」と手を払いのけたことで遂行できませんでした。

 

彼女の人生は常に、他人の思惑に支配され、自分が一体誰かも自覚できないまま生きてきたのです。

このように、親御さんが発達障害のお子さんを持ったとき、

世間体や「この子の為を思って」という自分よがりの発想で、その子の人生を台無しにする恐れがあります。

そして、その負の連鎖は、本人の不幸だけにとどまらず、その人と関係を持った人たち、

またその下の世代までずっと続いていくことを忘れてはならないでしょう。


アスペルガーADHD発達障害改善マニュアル




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