アスペルガー症候群が空気が読めない理由

アスペルガー症候群が持つコミュニケーションの質的異常には、

複数の要素が関わっていることが言われています。

 

まずは、表情認知についての研究が盛んに行われています。

通常、人間はコミュニケーションの際に目を見て会話を行なっています。

しかし、アスペルガー症候群にアイ・トラッキング・システムという、

人の顔のどこをみているかを調べた研究によると、

人の顔に注目せずに社会的場面をみていることが分かっています。

つまり、そもそも相手の顔に注目していません。

 

また、同じ研究では、社会的技術が高いアスペルガー症候群は、

人の口元をみていることが分かっています。

社会的技術が高いアスペルガー症候群は、口元を見て、人の感情を認知していると考えらます。

 

では、アスペルガー症候群に、強制的に人の目をみるように指示を出すと

どのような現象があるのでしょうか。

「まなざしから感情を読むテスト」と呼ばれるテストがこれにあたります。

このテストでは、多くの顔写真が提示されます。

しかし、この写真は目の部分だけが印刷されているのです。

この写真の目の部分だけをみて、4つの候補の中から、

写真の人物の感情を推測することが求められます。

 

この、「まなざしから感情を読むテスト」において、

アスペルガー症候群は、定型発達者にくらべ、成績が低いことが繰り返し指摘されています。

また、アスペルガー症候群に、顔写真を提示し、

その感情の強さを答えさせるという実験も行われています。

 

この実験に使われた感情は様々ありましたが、

アスペルガー症候群は感情の強さを低く見積る傾向にありました。

そして、この傾向はネガティブな感情の課題を提示した場合に顕著だったそうです。

 

つまり、アスペルガー症候群は、人の目に注目してコミュニケーションを取らない傾向があり、

目を見たとしても感情がわかりづらく、ネガティブな感情を低く見積る傾向にあることが分かっているのです。

 

しかし、アスペルガー症候群のコミュニケーションの質的異常は、

更に広範囲にわたっていることが分かっています。

 

例えば、twitterなどのSNS等の顔が見えないコミュニケーションにおいても、

そのコミュニケーション障害が見られることから、

顔をお互いにあわせない場面においても、

コミュニケーションの障害が起こっていると考えられています。

 

これは、語用論的障害と呼ばれています。

語用論とは、町中で「すみません、時計をお持ちですか?」ときかれたとします。

その時に、私達は「時間を知りたいんだろうな」と瞬時に、

このメッセージを解釈します。

相手の方は、一言も「時間を知りたい」と言わないにも関わらず、

相手の考えを推測する過程を語用論と呼びます。

アスペルガー症候群は、この語用論の過程においても障害が見られることが分かっています。


アスペルガーADHD発達障害改善マニュアル




広汎性発達障害 関連記事


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

コメント

お名前 *

ウェブサイトURL